メガソーラーと錆の関係

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メガソーラーは屋外に設置される設備なので、環境による経年劣化が発生する。
完成直後には十分な強度を有していた部材も、メンテナンスを怠ると錆などによって強度が低下する。
ソーラーパネルの多くはアルミのフレームに取り付けられており、架台の多くは鉄を使用する。
架台は防腐塗装がされている場合もあれば、亜鉛メッキの場合もある。

異種の金属同士が接触している場合、イオン化傾向の違いによって電位差が起きて腐食を生じる。
これが電食だ。
メガソーラー事業者に、電食対策をどうしているかと質問したのはこの為である。
事業者は架台もアルミを使用するから問題ないと回答してきた。
本当だろうか。
鉄よりも強度が低く価格の高いアルミ製の架台を使う例は余りない。

例え架台がアルミ製だとしても、それを留めるネジ類は(一般的には)鉄やステンレスだ。
鉄やステンレスビスでアルミを留めると、徐々にアルミが腐食されて座屈する。

ソーラーパネルのフレームも架台も、材質が同じですから大丈夫ですよ、みたいな安易な回答をする辺り、知識が十分だとは思えない。
こうした生半可な知識で構造物を作れば、アルミだから腐食はしないのでメンテは不要ですなんて事になる。
しかし実際にはボルト付近で電食が進み、やがて穴が開いてしまう。

アルミは表面が酸化皮膜に覆われているので、いわゆる錆は発生しにくい。
しかしアルマイト処理がされていない限り、塩水での腐食が起きる。
伊豆半島は台風の通り道でもあり、台風による強風で塩分混じりの雨が降る。
沿岸部ほどの塩水ではないが、鉄製の構造体の錆などは内陸部より多くなる。

20年間強度を保つのは大変だ。
特に金属製構造物に関して、例えば鉄製の部分などでは定期的な塗り替えなどが必要になる。
足場用の単管でフレームを組む例もあり、単管自体は亜鉛ドブ漬けのものであれば耐久性は高い。
しかしジョイントなどの多くはクロメートメッキのものもあり、錆が進行する。

メンテナンスをせずに20年間もたせるのは容易ではない。
しかしパネルの設置などに関して、メンテナンス性を重視した設計は行われない。
その為にメンテナンスコストが上がり、結果として”作ったあとは放置する”ような運用が多くなってしまう。