意見書を郵送した

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昨日は古村函南町議会議員に足を運んで頂き、お話を伺った。
函南に於けるメガソーラ問題、事業者とFIT認定やその法的問題、また函南町で問題となっている条例の解釈に関して等の詳細も教えて頂いた。
函南町ではメガソーラ反対派と自治体間での意見の相違があるのだが、環境保護・安全確保と言う事に対する思いに違いは無い。
ただしそのアプローチというか、手法や考え方に違いがある。
●と○があり、どちらが黒丸ですかというような単純明快に答えの出せる問題ではないだけに、難しい問題になってしまう。

公共工事などを巡って町が2つに分かれてしまう事もある。
事業に対する考え方の違いは、時に宗教戦争的な衝突にもなりかねない。
その事業が町や地域に与える影響が大きければ、様々な人が様々な理由で反対したり賛成したりする。
メガソーラの場合は賛成派は皆無だと思うが、それでも考え方に差が出る所に難しさを感じる。

私は理屈として正しい方を応援したい。
なので、反対のための反対みたいな事は好きではない。
実際の所この別荘地に於ける問題は、メガソーラだけではなく管理会社によるホテル建設もある。
これに関しては明日説明会が行われるので後日又報告するつもりだが、事業の進め方自体はメガソーラ事業者の方が理にかなっている。
大規模太陽光発電所建設には規制がかかっているからなのだが、では、そんなメガソーラ開発を見ていながら(規制がないからと言って)好き勝手にホテル建設をはじめる管理会社はどうなのよと思う。

人間は絶対的な価値判断は苦手だ。
そこにリンゴがあったとして、そのリンゴが200円だったとする。
それは高いのか安いのか。
世の中にそのリンゴ1つしかないとしたら、200円という対価が適切なのかどうかの判断が出来ない。
しかし隣に100円のリンゴや300円のリンゴがあったとすると、それとの比較で価格を判断できる。

これと同じように、今ここで起きようとしているメガソーラとホテル建設、別荘地に対するインパクトはホテル建設の方が大きい。
管理会社は豊かな別荘地を目指しているわけではなく、儲かる地域にしたいわけだ。
義務は果たさないが権利だけは主張するという、あれ?管理会社って半島系だったっけ?
だから静かな別荘地に価値を見いだしたい人は、ここから出ていくしかない。

本題、意見書である。
個人名での意見書は本日事業者に郵送した。
後納スタンプが滲んじゃったけど。

内容は以下の通りである。

1. 貴社が住民に提出した、いくつかの工事案の中で、日本気象協会が環境影響評価の対象とするものは、造成や伐根を行わない計画を元にするとしている。
環境への影響を評価するのであれば、建設計画の中の最も大幅な土地改変が行われる計画を基準とすべきだ。

2. 日本気象協会のホームページには、「お客様の太陽光発電の導入をワンストップで支援します。」との記載がある。
これは太陽光発電の推進による営利事業であり、公平公正な環境影響評価が出来るとは思えない。
また環境への影響評価はあくまでも予測であり、予測は外れる事もあるとしている。
結果に責任を持てない法人による、環境影響評価に意味は無い。

3. パネル設置による下流域への影響について、大量の森林を伐採する事で表層崩壊などが起きる可能性が高まる。
又伐根しないと言うが、木が無ければやがて根が涸れて保水力や地耐力が低下する。
これにより、当初の設計値より架台取り付け強度が低下する。
長期にわたる安全性の担保が出来ない方法に賛同は出来ない。

4. 物事に絶対はあり得ないが、安全に関しては高い確率での担保が必要だ。
台風などによる暴風、毎年どこかで起きる100年に1度クラスの豪雨、南海トラフなどの地震による影響や、それらの複合要因による事故率の計算値を示して頂きたい。

5. 3万8千立米の残土を盛り土とするようだが、流出の危険性がある。
泥土と共に泥土中の物質が溶解あるいは拡散して河川や地下水を汚染する可能性がある。
水環境を守るため、定期・定点観測を20年間行い、検査データを毎月公表して頂きたい。

6. 事業地の別荘側境界の樹木を伐採するとなっているが、当該部分は急傾斜であり樹木の伐採は土砂崩れの原因となり、土砂崩れが起きれば市道が崩落する。

7. 事業者は公式にはパネル配置その他の詳細な情報を出していない。
詳細設計情報が無い時点で、環境影響評価が行えるはずはない。
架空の設計案を元に環境への影響を予測するのでは、データの信頼性が著しく低くなる。

8. 調整池からの、単位時間あたりの排水量が多すぎる。
河川には調整池からの水のみではなく、付近の斜面や地下水が流れ込む。
河川の水量は連続降雨量や、土中水分量により異なり、予測が難しい。
それに加えて調整池から大量の水が河川に流れ込めば、河川の許容水量を超える。
もしも許容量を超えないというのであれば、その根拠(例えば2018年9月の
降水量約600mmを示し)を、流量データと共に示して頂きたい。

9. 貴社は山梨県甲斐市菖蒲沢字東平1838-1 で行っている太陽光発電所工事において山梨県中北林務環境事務所から口頭及び文書による注意を受けたにもかかわらず、是正が行われていない。
県は違反行為が継続しているとし、森林法10条に基づく措置命令を行うと文書で通達している。
熱海の伊豆山残土崩落事故に見られるように、指導に従わない法人や団体は複数箇所で同じような行為を繰り返す傾向にある。
現時点で、伊豆スカイラインCC太陽光発電所建設が違法に行われるという事ではないが、設計が出来ていないという理由で建設・造成等々のプランを曖昧にする行為は、山梨県で指摘されている"申請書及び添付図書に従わない開発行為"と同様の事象を招く公算が高い。
環境影響評価は詳細な設計が確定してから行うべきであり、行政は事故が起こる前に事業者を強く指導する責任があり、事業者は行政の指導に従わなければいけない。

10. ゴルフ場の会員権所有者との間で、ゴルフ場をソーラー発電所に転用する事に対する法的争いが起きている、或いは起きると聞いた。
本件の行方によって工事の内容が大きく変化する可能性がある事から、争い事に決着が付いてから環境影響評価にかかるべきだ。

11. 山梨県北杜市に於ける、太陽光発電所を起点とした山林火災、栃木県足利市のメガソーラー大規模火災などを見ると、高度な自動消火装置なくして安全な運用が続けられない事が分かる。
防災、防火の具体的設備と運用方法を明示されたい。

12. 令和元年12月9日に、静岡県に対して提出されている「静岡県県境影響評価条例第八条第一項」の規定による届出書と内容と、最新の工事内容(工事区域工事の範囲、地番、面積)が異なっている。
正しい内容の申請が行われていない以上、当該届出書は無効であると思われる。