新規メガソーラは減るのか

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毎日新聞によれば2013年度に3904件あったFIT認定件数が、2019年度には58件に減少したそうだ。
経産省のデータでは2MW以上の認定件数は2013年度が6366件で、2019年度は107件となっている。
認定件数減少の原因は買い取り価格の減少によって商売のうま味が減少した事、更にはまとまった土地が手に入らなくなった事もある。

毎日新聞も次のように書いている。
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導入を進めようにも、国内では広大な敷地を必要とするメガソーラーの適地は減り、災害リスクが指摘される地域などでの建設も避ける必要がある。
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伊豆スカイラインカントリークラブ転用メガソーラー計画で、事業者は2014年にFIT認定を得ている。
その当時にソーラ発電所を作っていたとすれば、現在よりもスムーズに計画は進行したのかも知れない。
もっとも現在の事業者ははいわゆるFIT IDを売買によって手に入れている。
元々はFIT認定を持っていた企業が、買い取り価格の高いIDを現事業者に売ったわけだ。

太陽電池板をはじめとする発電所の建設価格は年々低下していた。
そのため、FIT認定早期に着工するよりも多少"寝かせた"方が得だとも考えられた。

2013年当時の買い取り価格40円/kWhに対して設備価格は350円/kW程度だった。
一方で5年後の設備費用は150円/kWh程度に下がっている。

10年ほど寝かせてしまうとお得感は減少するのだが、新規申請よりは大きな利益が得られる。

40円の頃のIDを使った場合
40円×10年+10円×10年=500円

新規申請した場合
12円×20年=240円

しかし現在ではメガソーラー適地が減少している。
山を切り崩すなどの無理をしなければ、安価な土地が入手できない。
例えば山間部であればkWhあたり500円程度の地代が必要だ。
一方でソーラー発電所に適した平地ではkWhあたり30万円前後に跳ね上がる。
従来ではkWhあたり3万円と、現在の1/10の価格で土地が手に入ったそうだが、今はそうした土地がなくなってしまった。

そこでkWhあたり500円の土地に造成費用をかけるわけだが、収益を最大にするために費用を最小に抑えたい。
これが乱開発につながり、災害を招く。
そもそも安価な土地は使いにくいから安価なわけで、それを安全に開発しようとすればカネがかかる。
実際に山間部を宅地にしようとすれば、多大なコストが必要になる。
所がソーラー発電所は建造物ではない(工作物ですらない)ので、規制が緩い。
規制が緩いので安全係数などを低く見積もって開発を行い、結果として泥流や崖崩れが起きる。